2011年11月17日木曜日

肩書き

領収書や名刺の肩書き、大企業様の接待で飲むことの全くない銀座。
全ては僕のやりくりしたささやかなお金によってゆっくり飲みたいです。

そんな銀座も様変わりし始めている。

それはキャバクラ化。

僕の銀座での飲み方を教えてくれた人はもうこの世にはいません。
僕の飲み方=彼の意思。
彼は10も歳上なのですが僕のような小生意気な奴にもちゃんと目線を合わせてくれる。
目線を合わせると言って勘違いする人がいるかと思うので、まずはその説明。

目を見て話をすると言う事では無く、レベルを合わせてくれるのです。勿論10も歳が違えば考え方も経験もスキルも違う。でも彼は威圧感も無く本当にスマートな方だった。
彼のタバコはショートホープだった。お気に入りのアードヴェックをストレートでグイグイやりながら、美味しそうにタバコを燻らす。彼のZippoは純銀製で奥様からのプレゼントだと言う事を照れくさそうに言ってたっけな。身なりや身のこなし、話し方どれをとっても僕にとっては素晴らしい先生だった。

彼の意思って「ゆっくり気の合う人たちと語りあい、飲み明かす」と言う事。
そこに良いお店が有り、良いお酒が有り、良い仲間が居たらどんなに素晴らしい時間を過ごせることだろう。どうしてもキャバクラに行きたければ上野でも錦糸町でも亀戸でも小岩でもどこでも行けばいい。
僕は下世話な下ネタを蕩々と聞く時間に何万も払う裕福で心の広い人間ではない。
ただ単にゆっくり自分のご褒美の為に飲みたいのだ。
そこには胸のガバっと開いたドレスを着たホステスや、下着を見せるようなミニスカートのホステスもいらない。カラオケもいらない。普段しゃべることの出来ない人たちと交流を深めるために自分自身へのねぎらいで銀座に行くのだ。

彼曰く「銀座に行くと背筋がピンとするんだよね」。
上品な時間?上質な時間を彼は求めていたような気がする。

とても高いお店にも行ったけど、ある意味上品な方が少なくなったような気がする。
イミテーションが多いのだろうか。

本物の上質な時間を過ごせるように、僕も勉強するし、銀座の皆さんにも「おもてなし」の心を今一度真剣に考えて欲しいと思った。

最後だとわかっていたなら

一日一日を悔いなく生きようと心から思った。


「最後だとわかっていたなら」
作・ノーマ コーネット マレック / 訳・佐川 睦

あなたが眠りにつくのを見るのが
最後だとわかっていたら
わたしは もっとちゃんとカバーをかけて
神様にその魂を守ってくださるように祈っただろう

あなたがドアを出て行くのを見るのが
最後だとわかっていたら
わたしは あなたを抱きしめて キスをして
そしてまたもう一度呼び寄せて 抱きしめただろう

あなたが喜びに満ちた声をあげるのを聞くのが
最後だとわかっていたら
わたしは その一部始終をビデオにとって
毎日繰り返し見ただろう

あなたは言わなくても 分かってくれていたかもしれないけれど
最後だとわかっていたなら
一言だけでもいい・・・「あなたを愛してる」と
わたしは 伝えただろう

たしかにいつも明日はやってくる
でももしそれがわたしの勘違いで
今日で全てが終わるのだとしたら、
わたしは 今日
どんなにあなたを愛しているか 伝えたい

そして私達は 忘れないようにしたい
若い人にも 年老いた人にも 明日は誰にも
約束されていないのだということを

愛する人を抱きしめるのは
今日が最後になるかもしれないことを
明日が来るのを待っているなら
今日でもいいはず

もし明日がこないとしたら
あなたは今日を後悔するだろうから
微笑みや 抱擁や キスをするための 
ほんのちょっとの時間を どうして惜し んだのかと

忙しさを理由に
その人の最後の願いとなってしまったことを
どうしてしてあげられなかったのかと

だから 今日 あなたの大切な人たちを
しっかりと抱きしめよう
そして その人を愛していること
いつでも いつまでも大切な存在だと言うことをそっと伝えよう

「ごめんね」や「許してね」や「ありがとう」や「気にしないで」を伝える時を 持とう
そうすれば もし明日が来ないとしても
あなたは今日を後悔しないだろうから

『最後だとわかっていたなら』(サンクチュアリ出版)より